世界中が大注目ミトコンドリアの基本から最新情報のすべて

ミトコンドリアとは?

私たちの体は一つの生き物のように見えますが今の私たちの体は、実は20億年前に『原核細胞生命体』にミトコンドリアが寄生してできた『真核細胞生命体』をもとにしています。
私たちの体の活動・成長の源となるエネルギーを生み出しているのは、わずか、0.001mmほどのミトコンドリアです。
ミトコンドリアは細胞内小器官のひとつで、人体の約37兆個のすべての細胞に存在しています。
ひとつの細胞にひとつではありません、体の組織、器官によりますがひとつひとつの細胞に数百から数千ものミトコンドリが点在していることがわかっています。
大切な働きを担うミトコンドリアは、加齢・ストレス・食べ物などによって減少し活性も低下します。
その結果、がん・アルツハイマー・自己免疫疾患・抑鬱・糖尿病などあらゆる疾患がひきおこされることがわかっています。

そのミトコンドリアの働きを基本から最新の情報まで見ていきましょう

1.私たちの生命活動のみなもとであるエネルギーの生産工場

私たちの生命活動の根源はエネルギーに依存しています、考えること、食べること、睡眠、笑う、怒る、運動などすべてがエネルギーに依存しています。また、アミノ酸から各臓器を作る、各臓器を適切にコントロールして働かせるのも総てがミトコンドリアのエネルギー産生に依存してます。
ここに生命の本質があります。
【生命の本質】
私達の体は、臓器、筋肉、血管、消化、代謝、デトックス、細胞、合成、等、総ての機能が私達が意識するしないに関わらず体の形態維持するために日々働いています。
これらの機能が正常に回ってはじめて体の構造が安定してきます、構造が安定すると機能が又正常に回るという相互関係で成り立っています。
機能-構造の相互関係を成立させるものそれこそがミトコンドリアの糖の代謝で生み出されるエネルギーなのです。

ミトコンドリアのエネルギー生産に重要な物質【NMN・コエンザイムQ10・5ALA・ビタミンB群・ミネラル】

MNM

『ミトコンドリアのエネルギー産生に重要な水素イオンを補足するNAD(ニコチンアミドアデニンヌクレオチド)はMNMから生成されます。ミトコンドリアのエネルギー産生の第一段階において不可欠の存在ですが、加齢によって減少することがわかっており減少するとミトコンドリアの機能の低下、細胞の損傷が進むと考えられています。
しかしNADを直接経口摂取しても消化の過程でほとんどが分解されてしまいます。一方、MNMは、経口摂取すると体内で速やかにNADに変換されることがわかっています。MNMは、様々な食品に含まれていますが微量であるためサプリメントとして近年大注目を浴びています。』
私も摂取していますが、ワンちゃんに与えると元気になりすぎて困るぐらいです^_^       NMNは今はやりでぼったくりの値段で売られてますのでお気を付けください。NMNの効能も多岐にわたりますがエネルギー生産を高めるので当然の結果です。

コエンザイムQ10

『ミトコンドリア内膜上の呼吸鎖で水素イオンのポンプとして作動する際に電子を受け渡しするのがコエンザイムQ10です。
コエンザイムQ10は脂溶性の物質で、ミトコンドリア内を自由に移動、拡散できるためエネルギー生産のプロセスで伝達物質として非常に重要な成分です。コエンザイムQ10も加齢とともに減少します』 コエンザイムQ10、には吸収率の良い還元型というのが売られています体内で作られるコエンザイムQ10は還元型です。還元型を摂ればそのまま吸収され使用されるので『還元型』をお勧めします。

5ALA

『5ALAの最も重要な働きは「ヘム」の元となることです。
5ALAが8個集まりポルフィリンを構成し鉄と結びつくことで成立します。ミトコンドリアのエネルギー生産は、鉄を触媒とした酸化還元反応です。
5ALAも加齢によって減少していくことがわかっています』                   5ALAは新型コロナウィルスに有効ということで話題になりましたが、5ALAも多種多様な効能が言われていますが、こちらもエネルギー生産を高めるので当然の結果ですね^_^

ビタミンB群および各種ミネラル

『エネルギー生産の元となるのは、ブドウ糖です。体内に取り込まれたグルコース(ブドウ糖)はアセチルCoAという物質に変換されミトコンドリアに取り込まれます。そこからTCA回路、一般的にはクエン酸回路ともいわれていますが様々な酵素によって色々な物質に変換されながらエネルギーを生み出していきます、その過程で絶対必要なビタミンがビタミンB群であり、マグネシウムと鉄なのです
皆さんが疲れた時に手にするリポビタンDなどはこのビタミンB群とミトコンドリアの活性を高めるカフェイン、ビタミンD、タウリンと砂糖の組み合わせです。

ミトコンドリアの糖の代謝が低下するとあらゆる病気が発生

ミトコンドリアがエネルギーを生産する時に必然的に生み出される「活性酸素」ですがミトコンドリアが正常に機能しているときは生み出された活性酸素を制御できますが、ミトコンドリアの機能が低下すると細胞を傷つける有害性を発揮しだします。
制御できずに発生した活性酸素はミトコンドリアの機能をさらに低下させるという悪循環におちいります。
そして一番重要なことは食事から取り入れる物質が糖の代謝をストップさせる作用があるということです。

ミトコンドリアは生まれたがん細胞を自滅させる作用があるということがわかってきました

体内では何らかの理由で絶えずがん細胞が発生していますがその細胞をミトコンドリアが自滅させがんの増殖を食い止めています。
しかし加齢や食事によってミトコンドリアの機能が低下すると癌細胞を自滅に追い込む機能が発揮されずにがんが無秩序に増殖してしまいます。

糖尿病とも深く関わるミトコンドリア

食事からの栄養は小腸から糖として吸収され、血管に入ると血糖値が上昇します、すると膵臓からインスリンが放出され細胞内に糖を送り込みます。インスリンの産生に膵臓細胞内のミトコンドリアが深くかかわっています。
ミトコンドリアの機能が低下するとインスリンの不足やインスリンがうまく働かない「インスリン抵抗性」の状態となり病的高血糖が慢性的におこります、すると活性酸素が大量に発生し全身の血管を傷つけさまざまな症状をひきおこします。細胞はインスリンが機能しないと、糖を受け取れず衰弱してしまいます。

ミトコンドリアが免疫機能に重要な役割を担っている

病原菌などの体内侵入を察知して攻撃する自然免疫と、ウィルスを記憶して対抗する抗体を作り出す獲得免疫がありますがこれらの細胞に活動もミトコンドリアの生産するエネルギーに依存しています。
2015年発表された研究によればミトコンドリアのDNAに結合しているタンパク質がウイルス感染で失われると細胞が抵抗物質インターフェロンの分泌を開始する事があきらかになりました。
ミトコンドリアが自然免疫の中心的存在であることが証明されたのです』

アルツハイマーとミトコンドリアの関係

『ミトコンドリアは活発に活動する脳細胞に大量に存在します。ミトコンドリアが、がん細胞を自殺に追い込むアポトーシスがアルツハイマー認知症患者の脳内で多く起きていることが確認されました。
本来であればアポトーシスはがん化した細胞や劣化した細胞を標的に実行しますが機能障害をおこしたミトコンドリアは、正常な細胞にも死をもたらし、認知が進行すると考えられています』      他にも小腸の壁に穴があくリーキーガットでもマウスの実験で脳に炎症が発生することも確認されています。リーキーガットの主原因は小麦に含まれるグルテンですが、輸入小麦にはグリホサートという猛毒の農薬も含まれていますので健康でいたいなら摂取は控えたほうがよいですね。

うつ病とミトコンドリアの関係

『ミトコンドリアの機能障害がこのうつ病の原因ではないかと多くの医療者がそのメカニズムの解明に取り組んできました。
ミトコンドリア内には細胞とは独立したミトコンドリアDNA(mtDNA)が存在し、ミトコンドリアが分裂する際に複製されます。機能障害に陥ったミトコンドリアは、細胞の安定のため細胞外にmtDNAを排出します。
そのため血管や唾液に含まれるmtDNAの量を調べればミトコンドリアが機能低下しているかがわかります。
2015年の研究によれば、うつ病と血液中のmtDNAの量に相関関係があることが確認されました。
まだまだ研究が盛んに行われており待たれる現状です。』

不妊症との大きな関係にあるミトコンドリア

現在不妊は大きな問題となっています、原因は男性、女性それぞれにありますがどちらもミトコンドリアの機能障害や劣化が原因として考えられています。
『男性ではミトコンドリアの劣化等と活性酸素の影響で精子の数や運動能力の低下が原因と考えられています。
女性ではミトコンドリアの劣化、活性酸素が卵巣に関わる病気や卵子の品質を低下させます。』

ミトコンドリアとアンチエイジング

若々しさを保つのに重要なハリや艶はミトコンドリアのエネルギーによる活発な新陳代謝によって保たれています。
最近美容関係者の注目を集めているのはエネルギー生産の過程で生まれる『水』です。ミトコンドリアが活発にエネルギーを生み出すときに多量に発生する『代謝水』がハリと潤いを与えると考えられ。さらに代謝水を生み出す中心が5ALAによるミトコンドリアの活性化とかんがえられています。

転載『ミトコンドリア活性で老いしらず』著者 二木 芳人 医学博士

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